吉澤大使の新年懇親会挨拶

平成22年1月23日
(於:日本大使公邸)

本日はご多忙のところ、新年懇親会にご出席いただき、ありがとうございます。

今年10月、フィジーは建国40周年を迎えますが、今年は日本とフィジーとの外交関係樹立40周年にも当たります。

この40年の間、日本とフィジーは着実に良好な関係を発展させてきました。二国間の貿易は往復で90百万米ドル、日本からの旅行者は毎年約2万人に達しています。また、1980年以来、120名が国費留学生としてフィジーから日本にわたり勉強しました。

フィジーでは現在54名のJICA専門家、シニア・ボランティア、海外青年協力隊の方々が活躍されている他、草の根無償資金協力として、毎年約15のプロジェクト、合計約1億円相当を供与しています。この他、日本は、フィジー政府を通じ、USPの情報通信技術センターの建設に協力していますが、このプロジェクトの第1期は近く終了の予定で、その後直ぐ第2期が始まる見通しとなっています。
2006年12月の政変以降も、日本は、フィジー国民の生活向上に資するものや地球環境問題の解決に資するもの、さらに広く太平洋島嶼国に裨益するものに限り、フィジーへの開発援助を続けています。

昨年5月には、「第5回太平洋・島サミットPALM5」が北海道で開催され、日本は3年間で500億円の支援を太平洋諸国に行うことを表明しました。フィジーも今申し上げた方針の範囲で支援の対象となっています。こうした日本の開発援助は、フィジーの経済開発に資するものとして、フィジーの関係者から高く評価されているものと確信しております。この場にも、JICAの専門家やボランティアの方々その他日本の開発援助プログラムに関係する方々が多く出席されていますが、この機会に今後の一層のご活躍をお祈りしたいと思います。

観光分野はフィジー経済の最も重要な柱の一つとなっております。昨年3月、エアパシフッィク航空の直行便が廃止されたことにともない、日本からの旅行者の大幅減が心配されましたが、昨年12月には、コンチネンタル航空が、グアム・ナンディ間のサービスを開始するに至り、日本からフィジーへの観光に再びはずみがつくことが期待されます。また、今年で6年になるフリーバード・インスティチュートなど語学学校への日本からの短期留学も、定着しつつあるものと承知しています。

大使館としても、日本からの旅行者の方に海外安全情報を流すなどして安全にフィジーを楽しんでいただけるよう努めているところですが、今後とも大使館として日本からの旅行者の快適な滞在にお役に立てることがあればできるだけのことをして行きたいと考えていますので、お気づきのことがあればお知らせいただければ幸いです。

在フィジー大使館では、また、在留邦人の皆様に、Eメールや日本語のウェブサイトを通じ、フィジーにおける防犯上の注意事項やサイクロンなどフィジーの自然災害に関する情報をお伝えするよう努めております。今後とも、こうした情報の発信に努めるとともに、フィジーの政治情勢についての情報をお伝えすることも試みていきたいと考えております。ついては、まだそうなさっていない方は、是非Eメールアドレスを大使館までお伝えいただければ幸いです。

また、皆様方には、既に在留届を提出いただいていることと思いますが、その内容に変更が生じる場合、特に転勤や帰国などの場合の変更の届けの提出も励行いただくよう宜しくお願いいたします。

さらに、今年の半ばには参議院通常選挙の実施が予定されています。在外選挙人登録がお済みでない方は、是非手続きをとられるようお願いいたします。

ご多忙中お集まりいただいたことに重ねてお礼を申し上げます。